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2008年12月24日発行
《 予算・実績管理編 》
見積りには、根拠を考える。
見積りには、根拠を考えましょう。
値下げにおいても単に安易な値下げではなく、
値下げにも根拠を入れましょう。
たいていは、新規や値上げに根拠を考えます。
しかし、値下げにも根拠を考えて提示しましょう。
新規・値上げ・値下げに関わらず
根拠を考えるのは、結構頭が痛いものです。
安易な根拠では、逆にお客様より突っ込まれて信用を失くします。
しっかりした根拠は、逆にお客様の信頼と納得を得ることができます。
では、どのように考えればいいのでしょうか。
根拠と言っても、いろいろあります。
1.根拠には、過去の実績も通用します。
必要ならば似た内容の実績を一覧表にしてまとめましょう。
慣例になっている場合もあります。
時に慣例の根拠にクレームがつく場合もありますが、過去実績と
対比してもいいのではないでしょうか。遜色ないはずです。
2.要件見積り、設計、開発、試験、移行、メンテ、故障対応など工程に
存在する未確定なリスクを洗い出しましょう。
・要望に伴う技術対応リスク
・仕様変更リスク
・仕様の未確定リスク
・懸案事項のリスク
・技術的難易度リスク(過去実績や事例などが全くない)
・開発能力リスク(要員の知識レベル)
・開発環境リスク(設備や標準化)
・品質維持リスク
・お客様組織体制リスク(体制の弱体化や組織変更時など)
・要員調達リスク(需給バランスなど)
それぞれの工程毎に弱点や不安要素は必ずあります。
3.不安要素に、倍率もしくは、加算工数を人日・人時で求めましょう。
リスク内容と加算工数などを一覧にしてまとめましょう。
4.ユーザーが負担可能リスクを洗い出し、マイナス根拠も作りましょう。
マイナス要素も入れることにより、真実味がでます。
ユーザー側の対応を見極めて根拠を作成する必要があります。
根拠には、多くの数字の裏づけが必要となります。
しかし、数字の詳細には裏づけの取れない値もかなりの割合で存在します。
数字の根拠と計算式を明らかにして、
頼りない数字を、指摘された場合には交渉しましょう。
しかし、この頼りない数字(根拠のない数字)を見極めるお客様は
そんなに多くありません。
根拠となる数字が正しく計算によって求められていることで
強い説得力にはなります。
時に、細かい数字をついてくるお客様がいないとは言いません。
その場合は、お客さまの言い分を一度受け入れて
検証を行う時間を設けましょう。
即断しないことです。
交渉ごとには時間もかかります。
検証には、相手の言い分の検証と
対抗理由を考え出さなければなりません。
ここで、相手の言い分の全てを受け入れてしまっては、
今までの努力が実りません。
反論すべき根拠を見つけましょう。
また上記リスクは複合されていることが多くあります。
一つ一つを分解して見逃しているリスクは無いか探りましょう。
根拠を考えるのは、非常に大変な作業ですが、
リスクへの対応を正しく行うことにより
利益を少しでも多く獲得することが出来ます。
根拠は、感情論でなく理論的に数字での裏づけを用いることです。
大きなリスクを見落としてしまうと、
赤字から抜け出せなくなってしまいます。
当初予想範囲を超えている場合は、遠慮なく交渉に持ち込みましょう。
ビジネスの世界では、予想を超えたリスクなどたくさんあります。
そのために根拠の前提となる背景や条件を明示しておくことにより
大きな変動に対するリスクを回避しやすくなります。
根拠策定は、利益を獲得するために、必要な大変な頭脳労働です。