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2008年3月7日発行
《 品質管理編 》
計れない品質を作りこむ。
計れない品質を作りこむなど、検証も確認も無理です。
と決めてしまうのは、早計ではないでしょうか?
では、計れない品質っていったいなんでしょうか?
保守性
拡張性
使用感
倫理観
などではないでしょうか?
まだ、探せばいろいろあるのでしょう。
このような品質は、設計書に表すことさえ難しいのが現実です。
ですが、人間の感性の中には存在します。
長年のキャリアがある人には、自然に身についています。
昔からの大工さんなどの職人と呼ばれる人の中には、
計れない品質が確かに存在します。
では、なぜ計れない品質を作りこむのが難しいのでしょうか?
私が考えるには、
工程の区切りにて、その情報が欠落してしまっているから
と思います。
表現できない、表現が難しいものは、カットされているのです。
設計書に表せない内容を、いかにして引き継ぐかを
効率化を優先するために、考えていないのが現状ではないでしょうか?
お客様の思いは、ヒアリングや打ち合わせの段階で聞いているはずなのですが、
製造工程までには、削ぎ落とされてしまい、伝わっていないだけなのです。
お客様からは、
将来は、こういう方向に機能拡張していく。
現場では、こんな苦労が多い。
これから作るシステムでは、現場のこんな苦労も取り除いてあげたい。
わが社の社風を理解してほしい。
いろいろな思いを聞いても、
設計者の表現スキル
設計者のシステム機能の実現の優先順位
予算との兼ね合い
設計者の設計思想
など、計れない品質の作りこみは行われなくなっていくのです。
お客様からみると、多くの方が思われているのでしょうか?
この機能変更なら少ない工数で対応可能と思っていたが、
実際に見てみるとほぼ全て作り直さなければならない。
事前に機能拡張の方向性を示していたにもかかわらず、
全く作りこまれていなかった。
結局、高いお金を払わなければならなかった。
プロジェクト内において、
お客様の思いを、全ての工程において、どこまで伝えられるか。
ではないでしょうか。
設計書に表現することは、非常に難しいと私も思います。
しかし、お客様のそのままの思いを
全ての工程のメンバーに伝えることは
可能だと考えます。
削るのではなく、そのまま伝えてはどうでしょうか?
些細な作りこみが、計れない品質を作りこんでいくと考えます。
現在のままでは、
お客様の思いが作りこまれていないと発見するかも知れません。
設計不備が見つかるかも知れません。
余分な工数がかかってしまうかも知れません。
議論はつきませんが、計れない品質は確実に作りこまれていきます。
計れない品質 づくりは、
お客様の思いをプロジェクト全員が知ることです。