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2008年2月20日発行
《 品質管理編 》
上流工程での最終品質の作りこみとリーダーによる考察
今回の上流工程は、概要設計や詳細設計についてです。
品質の作り込みの重要な点は、
『どれも同じレベルの品質にする努力』です。
全体に同じであれば、
悪い箇所が見つかれば全てを検索して直すだけのことです。
一つだけ品質が良い。またはAさんの作成した設計書の品質だけは良い。
ではダメなのです。良い点の悪い点も同じにする努力が必要なのです。
そのために、標準化や規約が設けられているのです。
さて設計書は作成後、お客様に提出して確認していただきます。
そこでいろいろ指摘を受けることになります。
肝心なのは、お客様レビューにより
指摘された箇所は記録を採っていますか?という事です。
「ああ~。設計書に朱書きしているから大丈夫だよ」と言われますが、
これだけでは、ダメなのです。
一覧表に転記してください。レビュー記録を残すのです。
昔、私がリーダーになった頃は、「指摘を記録にする」ことを
忙しいという理由で怠っていたことがありました。
となると。。。
指摘箇所が、全ての設計書へ反映が漏れてしまう。
後でやると軽い気持ちで考えて、他人へ迷惑がかかる。
なにせ、やることが多くいつもバタバタしてばかり。
段取りなど考える余裕がなく、いつも定時は最終電車。
若さだけで、もっていたのかも知れません。
製造工程に入るとまた、設計書の不備を指摘されて、
「ゴメン。ここはこう直しといて」の連発でした。
今から考えると
製造メンバーが、優秀だった故に救われたに違いありません。
まったく運がいいだけの私でした。
いつまでたってもこの状況は改善されませんでした。
このままグチばかり言っても何も変わらないことに
気付き反省から改善になっていきました。
プロジェクト全体で動いて変えていくことが、改善のポイントでした。
この記録をとるということは、後から振り返って考察する重要な意味が
あります。
ここをいい加減にすると、
製造工程に入ってから新規参画メンバーが大勢入って
一斉に作業を開始してからの混乱は当たり前です。
この混乱を収拾するのに大変な労力と時間を費やします。
ましてやリーダーが製造工程に入ってから
個別の対応などを行っている余裕はないのです。
「後から指示すればいいや。」なんて考えていると
忘れたり、モレたりして被害はますます大きくなります。
そこで是非とも指摘内容の記録をつける習慣をつけてください。
(本来は内部レビューも含みます。)
記述内容は、設計書名、レビュー日時場所、担当者、レビュー者名、
所要時間、
指摘設計書頁数、頁内位置、指摘内容、原因、処置内容、
横展開、現状況 などです。
最も重要なのが、
原因の記述方法です。
1.いつ間違ったのか。(私より前の工程?、私の工程?)
2.記述の誤り、モレ、説明足らず、誤理解、矛盾発生
3.そもそも間違えた原因は?
単なる表現不良、打ち合わせ不足、分析不足、検討不足、
スキル不足、他のコピー
4.原因詳細説明
です。
この集計結果をプロジェクトリーダーは十分考察しなければなりません。
・他に潜んでいる間違いはないのか?
・全ての間違いは洗い出されているか?
・同じ間違いは全て横展開されて対応済みか?
・人による偏りが発生しているのであれば、
同一担当者分の重点チェックを実施したか?
・難しい機能に間違いが集中していれば、
同一機能におけるチェックを実施したか?
・間違いが多く発生した時期が同じであれば原因をつきとめ
同一原因による横展開対応は済んでいるか?
・この設計書をもとに新規メンバーが同時に製造作業を始めても
混乱をきたさないか?
・予想される混乱に対して、予め対策を施してあるか?
指摘件数に偏りがあると判断した場合は実施してください。
・スキル不足は、人に対して横展開チェックを
・打ち合わせ不足は、検討結果の確認を
・分析不足や検討不足は、機能の正当性チェックを
品質が良いか悪いかではなく、
同じ品質になっているかに重点をおくことです。
設計書といえども完璧ではありません。
同じ品質であれば、間違いも同じであり修正も容易になります。
間違いに気付いた時、対応しやすくしておくことにより
製造工程以降でも対応が早く、正確に行うことが出来ます。
製造工程での故障について振り返って考察も可能です。